あおり運転をストレートの処罰できる道路交通法改正案が令和2年3月3日に閣議決定さています

あおり運転については、世間をにぎわす報道事例に枚挙に暇がありませんが、明確な罰則規定がなく、過去の刑事裁判では現行法令下で試行錯誤しながら、刑事責任を追及せざるを得ない、という状況でした。

 

 

この議論のきっかけは、2017年6月の東名あおり運転事故です。

 

 

横浜地検は、危険運転致死傷罪という罪名で起訴し、横浜地裁も同罪名で有罪判決を出しましたが、法律が想定していなかった事例ではないか、とか、解釈論としては限界で、立法論で解決すべきであるとか、さまざまな見解が出されました。

 

 

この事件をきっかけに、道路交通法改正の機運が高まり、今年の3月3日に閣議決定されています(これから国会審議ということでしょう)。近頃は、コロナの話ばかりで、さほど報道されていないように思いますが、個人的には重要度が高い法改正案だと思います。

 

 

あおり運転って、当事務所の相談事例でも、最近増えています。東名あおり事件のような大事件ではなくても、日常的にあおり運転はあります。

 

 

例えば、あおられた側が、怖くなって、追越してもらおうと思って、路肩に車を寄せたら、後続のあおってきた車が追突してきた、という事案です。

 

 

あおられた側としては、怖くて、路肩に寄せたのですが、あおる側の言い分は、「あおっていない、むしろ前の車が急ブレーキを踏んで路肩に車を止めたので、私はとっさにブレーキを踏んだけれども、停止できずに追突した」と言います。

 

 

いやいや、それはおかしいでしょ、むしろわざとぶつかってきたでしょ、と追突された側は思うのですが、加害者の話をうのみにするあおり側の保険会社は、先行車であるこちらが急停止したので、過失割合として、何割かは追突された側にも責任がある、と言い出すケースがあります。実際に数件ありました。たまたま当事務所では、上手に解決できましたが、証拠が乏しい案件では、対応に苦慮することもあるでしょう。

 

 

過失割合のほかにも、あおり運転の被害者となった方は、人身事故の場合、慰謝料などが増額できるケースもあると思います。

 

 

あおり運転の処罰規定が法改正で実現すれば、あおり運転は多少は少なくなると思います。早期の改正を期待したいところです。

 

ちなみに、改正案では、あおり運転について「他の車両の通行を妨害する目的で、一定の違反をする行為」と定義される予定で、「一定の違反」とは、車間距離を詰めることや、急ブレーキをかけること、割り込むこと、などが想定されているようです。詳細は、また機会があれば、投稿したいと思います。

 

059-328-5183 受付(来所)時間:平日9:00~18:00(夜間・土日応相談)