死亡事故について -ご家族・ご友人を亡くされた方へ-

弁護士として仕事をしていて、死亡事故の被害者の遺族の方の弁護ほど、弁護士として、心が痛む事案はありません。
死亡事故は、遺族の方々が筆舌に尽くしがたい悲しみ、苦痛を被りながら、警察対応、加害者の刑事裁判、損害賠償額に関する保険会社との折衝などをすることになります。

 

他の交通事故との違いは、何も遺族の方の苦痛が大きいだけではありません。
私の経験上、遺族の方は次の2点で、大きな苦痛をお感じになれられることがあります。

 

①事故の真相究明は適正になされるか

なぜ家族が死亡する重大な事故が発生したのか、
この事故は避けられなかったのか、
被害者にも、何か落ち度があったのか、そうではないのか。

遺族の方にとって、大切な家族が巻き込まれ、命を落とした事故は、どのような事故であったのか、当然、気になるところで、真相究明を期待することは当然のことです。

ドライブレコーダー防犯カメラなどが、事故の瞬間を捉えていれば、真相究明は比較的容易です。

 

しかしながら、全ての死亡事故において、ドライブレコーダーや防犯カメラなどの客観的証拠が存在するとは限りません。

 

目撃者がいる事故も多いですが、目撃者もいなければ、事故の真相究明はどのようになされるのか。
交通事故の発生状況を明らかにする客観的証拠がない場合、真相解明の中心となるものは、事故の当事者の話にならざるを得ません。

 

そして、事故の当事者のうち、被害者の方は、事故によりお亡くなりになられていることから、実際には、加害者の話をベースに事故処理が進んでいくというケースも珍しくありません。

 

そして、加害者は「被害者が飛び出した」「被害者にも大きな落ち度がある」との話をすることも珍しくありません。
結果として、お亡くなりになった「被害者」の方に大きな落ち度があったと警察や保険会社から説明を受け、その根拠は、加害者の方の話のみという例も珍しくありません。

加害者の話に基づいた、被害者に大きな落ち度があるという内容では、事案にもよりますが、遺族の方の納得感が得られないケースも多いのが現実です。
とりわけ保険会社は、原則として加害者の言い分のみに基づいて、被害者にも落ち度があったと説明をするケースが多いように感じます。

 

加害者の話が信用できるか否かは、どのようにして検証していくのか、一つの例を挙げると、110番通報、119番の救急活動報告書などを取り寄せて、検証するケースがあります。
目撃者の方や加害者本人が通報しているケースでは、警察や消防などの関係機関に、事故直後の事故態様に関して、説明をしているケースがあります。
事故直後の話と、事故から一定期間経過して保険会社に話をしている加害者の話が食い違うことも、実際にはあり、その場合、法的手続を経て、被害者の過失が保険会社の当初の説明よりもかなり減少した事例もあります。

要するに、死亡事故で、被害者がお亡くなりになっているからといって、加害者の説明に基づき事故処理が行われると、ケースバイケースではありますが、中には実態とはかけ離れた、被害者に大きな落ち度があるという内容の事故処理になってしまうケースが存在するということです。

 

もっとも、弁護士が入ったからと言って、常に100%の真相究明ができるというわけではありません。
どこまで調べても、グレーゾーンと言いましょうか、客観的に事故態様を明らかにしにくいケースもあることには留意が必要です
また、細かく調べていくと、逆に被害者の方には相応の落ち度、過失があることが一層明らかとなるというケースも、現実にはあります。

 

いずれにしても、死亡事故の遺族の方に必要なのは、一体、なぜ家族が悲惨な事故で命を奪われたのかという事実関係を明らかにすることだと思っています。

当事務所は、できる限り、遺族の方の納得感が得られるように、事故の真相究明にも尽力します。

 

②死亡事故の損害賠償の問題は、命の値段を決めることに他ならない

加害者側の保険会社から、事故からある程度時間が経過すると、遺族の方に対して、示談の提案が行われます。
死亡事故における示談とは、端的に言えば、被害者となった方の命の値段を決める作業に他なりません。

 

果たして、一体いくらの補償金・賠償金が適切なのか、大切な家族の命が、突然奪われ、その後の人生が一切閉ざされてしまった被害者の補償金・賠償金は、どのように算定されるのか。
この作業は、そもそも法律問題であり、複雑であることに加え、示談書に遺族として、サインとハンコを押すことは、遺族にとって、やはり苦痛でしかありません。

 

弁護士として、法律的な側面の説明をしつつ、適正な補償金・賠償金の支払いを保険会社にしてもらうことによって、少しでも遺族の方の悲しみ、苦痛を緩和できればと思っています。
以上の2点だけにとどまらず、遺族の方も、警察から事情を聴かれることもあり、様々な対応を余儀なくされます。

当事務所では、遺族の方の法律的な問題の解決のサポートだけでなく、さまざまな疑問、不安などについても、できる限りのサポートをしたいと考えております。

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